山梨名物ほうとうの具材と作り方

地元では、さまざまな種類のほうとうがあります

 

 

ほうとうは2007年、農林水産省が各地に伝わるふるさとの味のなかから決める「農山漁村の郷土料理」のひとつに選ばれるという栄誉をかちえました。ほうとうは野菜類のビタミンや繊維質にとくに富み、小麦粉や芋類によるデンプン質、味噌によるタンパク質、さらに必須具材であるカボチャによるカロテンなど、栄養バランスにすぐれた郷土料理として高く評価されたのです。

 

 

地元では家族全員用に大鍋で作られることが多く、余ったほうとうは翌日もまた食卓にあがるわけですが、これがまた旨い! ほうとう特有のとろみが増し味も熟成されるため、この“沸かし返し”をできたてより好むひとも多いのだそうです。

 

 

ほうとうには調理法や食べ方に種類があり、それぞれ純朴な田舎の味わいです。「おざら」は冷やしほうとうともいうべき料理で、ゆでたほうとうを冷水で冷やし温かめの濃い汁でいただきます。具には野菜のほか、豚肉や鶏肉が入っていてコクのあるつけ汁が一般的です。「小豆ほうとう」は、ほうとうの麺にほどよい粘りのある小豆餅を載せたもの。小正月の小豆粥と同様に“ハレの日料理”です。